『キリングバイツ 20巻』の感想(ネタバレあり)

「キリングバイツ 20巻」の感想を書いていきます。
ネタバレありの感想になります。
「ビーグル」ぴゅあと「ディノニクス」こよみが対峙する中、そこに乱入する「ラーテル」ひとみ。
ひとみはトーナメントで既に敗北していますが、どうやら敗者も戦いに乱入していいようです。
もはや何でもあり。
「ラーテルは恐怖を知らない」
こよみに恐怖するぴゅあを置いて、ひとみとこよみが戦い始めます。
圧巻の攻防の末、逃走するこよみ。
追おうとするひとみを「カラス」野本が止めます。
ご主人様の野本に抱きつくぴゅあ。
びゅあといちゃいちゃ?している野本にひとみが拳一発を頭に食らわせます。お、もしや嫉妬してる?
千切られた左腕は、頭を打ったおかげで治ったらしいです。
なにその理屈…
ひとみに「アイベックス」ハイジに勝つ方法を聞くぴゅあ。
しかし、お前じゃ無理だと一蹴されてしまいます。
ひとみにそこまで言わせるハイジは、どれだけ強いのか。
理由を聞こうとひとみに顔を近づけた野本に押絵ちゃんがドロップキックを食らわせます。
「ミツオシエは現地アフリカで『報復の鳥』として知られる」
大好きなひとみに近づく野本が気に入らなかった押絵ちゃん。
「但し、オシエちゃんは獣人でもなんでもない」
この言い回し、大好きです。
トーナメントの2回戦が始まります。
レオが敗れた今、優勝候補はこよみであると、「オオカミ」大神が解説します。
「レオ」という言葉を聞き、ついに目覚める満身創痍のティガ。
第二部に入っていいところ無しのティガですが、ここから物語に絡んでいくのでしょうか。
初戦は、ぴゅあvsハイジ
ハイジは、自分の強さを認めてもらうため、誰よりも強くなり、誰の目に見える形でそれを証明するために生きています。
しかし、ぴゅあはハイジの強さを臭いで感じ、近づいてきました。ぴゅあはハイジの強さを認めています。
目標の最中で目的を達成してしまう…
それは許せないと、ぴゅあを自分の人生から消し去るためにハイジは戦いに挑みます。
一撃必殺の技を繰り出すハイジ。
ひとみでさえカウンターを取れなかった技に対し、ぴゅあは避けることを諦めます。
「ビーグルは諦めることができる」
無抵抗に技を受けるぴゅあ。
吹き飛ばされた先で、壁に頭をぶつければ死。
しかし、「死を覚悟しないと手に入れられないものがある」
運良く壁に足が付けば、運良く意識が残っていれば。
ぴゅあはその運を掴み取ります。
ハイジの喉元に噛みつくぴゅあ。
噛み切れば死、一撃必殺の技です。
しかし、ぴゅあはハイジを殺しません。
一撃必殺の技を躱されたハイジ。
最強のひとみならともかく、ぴゅあ如きに技を躱されたことが許せませんでした。
ひとみに止めを刺した技を仕掛けるハイジ。
高所から地面にぴゅあを脳天から叩きつけようとします。
しかし、
「この技、犬(わたし)には通じないよ」
逆にハイジの方が地面に叩きつけられました。
「犬は回転する動物だ」
空中で揉み合えば、回転するのは自明の理だと解説する大神。
ちょっとこじつけ感がありますが、これで決着が着きました。
友達が多いぴゅあにある意味嫉妬していたハイジ。
しかし、全然友達いないよとぴゅあは否定します。
その上で友達になってくれませんと誘うぴゅあ。
ハイジはそれを受け入れます。
「ビーグルは、他種生物とはなかなか仲良くなれない」
異常なまでの人懐っこさと強力すぎる社交性が誤解やすれ違いを生んでしまうようです。
ぴゅあの人との距離感が壊れている感じは、このビーグルの性格から来ているみたいですね。
次は第二戦、「エレファンス」璃王 vs 「フォックス」舞が始まります。
果樹園(ポマリオ)の出身の二人ですが、ここでポマリオについての解説が出てきます。
ポマリオは、身寄りの無い子供を保護し、犯罪組織に役立つ「果実」として育てる組織のことらしいです。
日本にもポマリオが存在し、祠堂零一の獣人計画に利用されていました。
2人は、そのポマリオで大神に育てられていました。
舞と璃王は、獣化手術を受けることになります。
身体を重ねるほどの関係になっていた二人。
璃王は、死のリスクがある獣化手術から舞を守るために、獣化して施設を破壊してしまいます。
璃王は、オリジンビーストだったのです。
舞は、自由を手に入れることができました。
しかし、自分より弱いと思っていた璃王が獣化できることを黙っていたこと、舞の命を救ったこと、そして、舞に責任が及ばないように姿を消したこと。
舞にとっては、璃王に裏切られた気分になったのでしょう。
瀕死の祠堂零一を助け、獣化手術を受けることにしました。
裏切った璃王を完膚なきまでに叩きのめすために…
その時のことを後悔する璃王。しかし、オリジンビーストである彼女はさらなる力を解放します。
その光景を見る岩崎弥芯。祠堂零一に話しかけます。
祠堂は囚われの身になっていました。
祠堂は獣人を持って弱者を救うことを目指していました。
獣人の強さを持って、貧困や病気に苦しむ人を救うために..
しかし、岩崎は、それを強者のみで社会を形成する計画として見出してしまいます。
さらに獣人ではなく、恐竜をベースにした竜人を使った人類淘汰計画を立てていました。
竜人になる素質のある人は、人口80億人に対し8千人のみ。
このような計画を許すわけにはいきません。
しかし、計画は既に進行しているようです。
というところで本巻が終わりました。
「ラーテル」ひとみが復活しました。
ぴゅあには申し訳ないですが、「キリングバイツ」には、やはりこの人がいないといけないですよね。
また、ティガも復活。この人がこの先どのように物語に絡んでくるのか楽しみです。
ずっと言葉のみ出てきたポラリオもついに正体が明かされました。
また、岩崎の目的が判明。物語が少しずつクライマックスに近づいています。
次巻も楽しみに待っています。